変形性膝関節症の初期症状とは?見逃しやすいサインと早期対策を徹底解説

「最近、立ち上がる時に膝が痛む…」
「階段を下りるときに違和感がある…」

このような膝の小さな不調を感じていませんか?


それは、変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)の始まりかもしれません。

変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減って痛みや変形を起こす病気です。


しかし、初期のうちは軽い違和感しかないため、「年のせい」「疲れかな」と放置されやすいのが特徴です。


この記事では、変形性膝関節症の初期症状と、早期に気づくためのポイント・対処法をわかりやすく解説します。

変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症は、膝の関節内でクッションの役割をしている関節軟骨がすり減ることで起こります。


軟骨が減ると骨同士がぶつかり、炎症や痛みが生じ、進行すると膝が変形していきます。

最初はわずかな痛みやこわばり程度ですが、悪化すると歩行や立ち座りが困難になり、最終的には手術(人工関節)が必要になることもあります。


つまり、初期症状の段階で気づいて対策を始めることがとても重要なのです。

変形性膝関節症の初期症状とは?

① 朝や立ち上がりのときに膝がこわばる

朝起きたとき、または長時間座ったあとに立ち上がるときに「膝が固い」「スムーズに曲がらない」と感じることがあります。


これは、関節内の滑液(関節をスムーズに動かす潤滑液)の循環が悪くなっているサインです。

動き出してしばらくすると痛みが軽くなることが多く、「少し動けば楽になる」と感じて放置してしまう人が多いのが特徴です。

② 歩き始めに痛みが出る(“動作開始時痛”)

立ち上がって最初の数歩や、動き始めに膝が痛む症状も初期の典型的なサインです。


この“動作開始時痛”は、関節軟骨がすり減り、骨や関節包(かんせつほう)に炎症が起こっていることが原因です。

少し歩くと痛みが和らぐため、「大したことない」と思いがちですが、これは初期の警告信号です。

③ 階段の上り下りで膝が痛む

平地を歩くときは痛みがなくても、階段の上り下りで痛む人は要注意です。


特に、階段を下りるときに痛みが出る場合は、膝の軟骨がすでに摩耗し始めている可能性が高いです。

これは、下りるときに膝関節に体重の3〜5倍の力がかかるためで、初期症状の中でも非常に多く見られるものです。

④ 正座やしゃがみ動作がしにくい

変形性膝関節症の初期では、膝の曲げ伸ばしがスムーズにできなくなります。


特に、正座・しゃがむ・立ち上がるといった動作で違和感や痛みを感じる場合は注意が必要です。

関節内で軟骨がすり減ると、滑らかな動きが失われ、可動域が狭くなっていきます。


「最近、正座がしづらくなった」と感じたら、それは膝からのSOSかもしれません。

⑤ 膝の内側や裏側がズキズキ痛む

膝の痛みは場所によって原因が異なります。


初期の変形性膝関節症では、膝の内側や**裏側(膝の皿の下あたり)に痛みを感じることが多いです。

特に、O脚傾向のある人は膝の内側に負担が集中しやすく、軟骨がすり減りやすい傾向にあります。


膝の外側ではなく、内側にズキッとした痛みを感じる場合は要注意です。

⑥ 膝が腫れる・熱っぽい感じがする

初期の段階でも、炎症が起きると膝関節に水(関節液)が溜まることがあります。


これを「関節水腫(かんせつすいしゅ)」と呼びます。

見た目では「膝がぷっくり腫れている」「触ると熱っぽい」「膝が重い」といった感覚が出ます。


これは、軟骨や関節の内側が炎症を起こしている証拠で、放置すると痛みが悪化することがあります。

⑦ 膝から“ポキポキ”“ギシギシ”と音がする

歩くときや階段を上るときに、膝から音がすることがあります。


これは、関節軟骨がすり減り、骨や靭帯、筋肉がこすれ合っているために起こる現象です。

初期の段階では痛みを伴わないことも多いですが、関節の変形が始まっているサインである可能性があります。

初期症状を放置するとどうなる?

初期の痛みや違和感を放置してしまうと、症状は次第に悪化します。

  • 歩行時や立ち上がり時に強い痛みを感じる

  • 膝の可動域が狭くなり、曲げ伸ばしが困難になる

  • 膝の形がO脚に変形する

  • 安静時にもズキズキ痛む

  • 通常の生活動作(歩行・階段・買い物)がつらくなる

膝の変形が進行すると、最終的には人工膝関節手術が必要になるケースもあります。


そのため、初期段階で気づき、早めに対策を行うことが非常に大切です。

初期段階での対策方法

① 体重管理を意識する

体重が増えると、その分膝関節への負担が大きくなります。


体重を1kg減らすだけで、膝への負担は3〜5kg分減ると言われています。


まずは食生活を見直し、無理のない範囲で減量を目指しましょう。

② 筋肉を鍛える(特に太ももの前側)

膝を支える「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」を鍛えることで、関節の安定性が増します。


おすすめは次のような簡単な運動です。

  • 椅子に座って片脚ずつ伸ばす「膝伸ばし運動」

  • 壁に背中をつけて立ち、軽く膝を曲げる「スクワット」

無理をせず、1日10回程度から始めてみましょう。

③ 膝を冷やさない・温めて血流を良くする

冷えは関節の血流を悪化させ、痛みを増やす原因になります。


お風呂でしっかり温めたり、就寝時にサポーターを使ったりして、膝を保温することが効果的です。

④ 専門家に相談する

痛みが続く場合や膝に腫れを感じる場合は、整形外科や整体院に相談しましょう。


早期に適切なケアを受けることで、進行を防ぎ、手術を避けることが可能です。

まとめ

変形性膝関節症の初期症状は、

  • 朝や立ち上がりのこわばり

  • 階段の痛み

  • 正座がしづらい

  • 軽い腫れや熱感

といった、小さなサインから始まります。

放置すると確実に進行していくため、違和感を感じた段階で早めの対策を行うことが何より大切です。


毎日の体重管理・筋トレ・生活習慣の改善が、あなたの膝を守る第一歩になります。

「最近膝が気になるな…」と思ったら、今すぐケアを始めましょう。


初期段階での気づきが、将来の“歩ける人生”を守ります。

京都おざき整体院